2009年11月20日金曜日

きき上手・頼み上手になる

「きくはいっときの恥、きかぬは一生の恥」ということわざがあります。

最近、つぎのような新聞の案内広告を見ました。
「11月28日、土曜日、午前4時、(どこそこの)ドラッグストアにいた、褐色のスエードのコートを着た美女へ。
雑誌の田なの前で、あなたはぼくにぶつかりました。
あなたと会って、お話しがしたいのですが」

この広告をのせた男性は、自分の電話番号を書いていました。
運命は彼に機会を与えたのに-ひょっとすると、彼は夢の女性に出会ったのかもしれません-彼はその機会を棒に振ってしまったのです。
そしていま、”きかなかった”ことを後悔したあとで、なんとかその女性を見つけたいという必死の思いに駆られて、新聞に広告を出さざるを得なくなったのです。

きけばきくほど多くの答えが得られますが、きき上手になるには練習が必要です。
だめでもともと。
仏教の賢人がいったように、「的を射た矢は、的を百回はずした結果」なのです。
このさき数週間、お気に入りのレストランでもっといい席を頼んだり、地元のアイスクリーム・ショップで無料のふたすくいめを頼んだり、つぎに飛行機に乗るときに無料のアップグレイドを頼んだりして、”きく筋肉”をほぐしてください。

ほしいものを心をこめて頼むだけで、あまりに多くが手に入るので驚いてしまうかもしれません。
ほしいと頼めば、少なくともほしいものを手に入れるちゃんるが生まれるのです。

なにかをきく力に関する本で最高の一冊は、わたしの友人で講演者仲間のマーク・ヴィクター・ハンセンと、自発性の権威であるジャック・キャンフィールドの共著、『Aladdin Factor』(アラジンの要因)です。
実践的なアイディアと簡単なテクニックを満載したその本には、つぎのサマセット・モームをはじめとする、すばらしい引用も豊富です。

「人生とはおかしなもので、最高のものだけを望んでいると、最高のものが手に入ることが多い」

2009年11月19日木曜日

自分から運命を引き寄せる

「そうなるのであれば、それはわたし次第だ」というのは、すばらしいマントラです。

最近、新聞で読んだのですが、人口の優に十パーセントの人びとが、宝くずに当選して引退後の資金にあてると断言しているそうです。
未来の質を、選択ではなく偶然に託している人が多すぎます。
それを読んで、弟が子どもだったころの習慣を思いだしました。

カウンターから落ちそうなグラスを見ると、彼は駆けつけてグラスをとめよとはせずに、両手で耳をふさぎ、グラスが割れる音を聞かないようにするのです。

この逸話から得られる知恵は、たんにこういうことです。
わたしたちは世の中の現実に対して耳目を属さなければならない。
こちらが人生に働きかけ、なにかが起きるような行動をとらないと、人生のほうから働きかけてきて、こちらが望まない結果がもたらされるでしょう。
それは、人間を何千年も支配してきた自然の法則のひとつです。
これから数週間でもっと主体的になるために、自分自身を運命の最高経営責任者、人生のCEOとみなしてください。

すべての有能なCEOは、「そうなるのであれば、それはわたし次第だ」ということをわかっていて、自分自身の夢をすすめる行動をとります。
おなじように、なにかを成しとげたいのであれば、運が向いてくるのを待つのではなく、運をつかむ手段を講じるのです。
問題の解決や機会をとらえることに力を貸してくれそうな知り合いがいたら、すぐに電話をかけましょう。

いいですか、あなたは弁解することもできるし、進歩することもできます。
でも、その両方はできません。

弁護士をしていたころ、わたしはダウンタウンにある高層ビルのオフィスまで、45分かけて電車通勤していました。
毎日きまって目の前にすわる男性がいたのですが、わたしは彼を「人生のCEOになる」という規範のモデルとみなすようになりました。

ほとんどの通勤客が居眠りをしたり、とりとめのない空想にふけったりしているのに、その男性は運動をしながら45分をすごしていました。
席にすわってから駅に着くまで、腕のストレッチをしたり、首をまわしたりして、健康を向上させる一連の運動を正確にやっていたのです。
運動する時間がないとこぼす大勢の仲間入りをせずに、自分でことを運び、機会を活用していました。
たしかに、ちょっとばかげて見えました。
でも、自分が正しいことをしているとわかっているときは、他人にどう思われようと気になりません。

自分自身を人生のCEOとみなせば、自分の世界を見る目が抜本的に変わります。
乗客として人生を航海するのではなく、あなたが船の船長になるのです。
そして、変化する気まぐれな潮の流れに左右されるのではなく、あなたが選んだ方向にすすむのです。

人生をされにうまくコントロールしながら、心理学者のウィリアム・ジェイムズの示唆的なことばをじっくり考えてみてください。
「現実に対する人類共通の本能があるから、世界は本質的につねに勇者のための劇場になっている」

2009年11月18日水曜日

散歩をするときは目的をもたない

十年近く前になりますが、わたしの父から郵便小包が送られてきました。
すりへった古い本が入っていて、表紙の裏にはつぎのような献辞が書かれていました。
「この前、とある古本屋でこの本を見つけた。値段はたいした額ではなかったが、中身は非常にすばらしい。わたしは楽しく読んだが、きみもそうであってくれることを願う。父より」

1946年に出版された『人生を最大限に生かす』という本で、いまではわたしの知恵の書や自己啓発書のなかで、宝物のひとつになっています。
「目をさまし、生きなさい!」、「長生きのしかた」、「一日24時間をどう生きるか」といった題の短いエッセイを集めたものなのですが、この十年のあいだに何度も読み返し、そこに書かれている教訓のおかげで大きく成長することができました。
ほんとうに貴重な財産になっています。

最近、雨が降った日にその本を取りだしてページを繰っていたとき、「散歩のしかた」という章が目にとまりました。
著者のアラン・ディヴォーはその章のなかで、どうしたら散歩を最大限に楽しめるかに関する洞察を述べています。

まず、散歩をするときは特定の目的をもってはいけない、と彼は忠告しています。
目的地を決めずに、散歩そのものがもっているうつくしさに身をひたすべきなのです。

つぎに、散歩をするときは心配ごとをもちこんではいけません。
心配ごとは家においてきてください。でないと、散歩が終わるころには、あなたの心に深く根をおろしているでしょう。
そして最後に、十分に認識してください。
景色、音、においに対してしっかり注意をはらえるように、自分をきたえるのです。
木の葉のかたちをじっくりながめてください。
雲の美しさや花の香りに注目しましょう。

アラン・デヴォーはこう結論づけています。

「結局のところ、世の中をながめ、香りを嗅ぎ、質を感じ、ひとりでそのなかにひたる機会をもてば、世の中はそれほど耐えがたいものではないことがわかります。そのように世の中と親しくまじわること-子どものころに感じた魔法のようなしあわせと驚異がよみがえること-こそ、散歩の目的なのです」

2009年11月17日火曜日

思考に向く環境をととのえる

成功した人生に関する、時代を超えた真実のひとつは、ひとことで述べることができます。
あなたの思考が、あなたの世界をかたちづくるのです。
生活のなかで焦点をあてるものが成長し、考えていることが広がり、こだわっているものが運命を決めます。
人生とは自己達成的な予言で、あなたが人生に期待しているものを与えるのです。

ヘレン・ケラーはこういっています。
「星たちの神秘の探求、知られざる土地への航海、人の魂へと続くあらたな扉をひらくこと。
悲観主義者でこれらを成しとげた人はひとりもいません」

この原則を考えると、もっとしあわせで落ちついた人間になるための第一歩は、考え方を整理して、思考を浄化することです。
その内面的な行為を始めるいちばんいい方法のひとつは、あなたのまわりの環境の質を改善することでしょう。

わたしがサンフランシスコの大きな集まりでスピーチをしたあとのことです。
ひとりの年配の女性がゆっくりと近づいてきて、高齢の女性がよくやるように、わたしの手をとりました。
彼女はわたしの目をまっすぐに見て、こういいました。
「この一時間、よりすばらしい人生を送るための洞察を拝聴しましたが、すべておっしゃるとおりだと思います。長年にわたって、自分のまわりにあるものが、わたくしたちの気分、考え方、夢をかたちづくるのだと思っておりました。ですから、わたくしは小さな家のすべての部屋を、新鮮な花束で飾っています。わたくしはけっして裕福ではありません。でも、それは絶対に欠かせない唯一のぜいたくなんです」

その女性は、すばらしい環境は出費ではなく投資である、ということを知っていたのです。

自分の環境を、よく、しっかり見てください。
あなたの考えることは、あなたがつきあう人びと、読む本、話すことば、日々の物質的環境によってかたちづくられます。

あなたは職場でネガティブな人びとと時間をすごしていますか?
だとしたら、彼らはやがてあなたをネガティブで皮肉な人間にしてしまうでしょう。

あなたは家で暴力的なテレビ番組やくだらないビデオを見ていますか?
だとしたら、あなたの心は落ちつきをなくし、ざわついたものになってしまうでしょう。

あなたの職場は、明るくて、カラフルで、インスピレーションを与えてくれますか?
これから何週間か、あなたの職場環境と住環境を向上させる対策を講じてください。
考え方、感じ方、ふるまい方が改善されたことが、すぐにわかるでしょう。

2009年11月16日月曜日

いい映画から学ぶ

わたしは映画が大好きで、時間があるときはいつも見ています。
よく幼い娘と息子をつれていき、ポップコーンを食べながら、人気のある最新のアニメ映画を楽しみます。
家でまねして遊ぶ数多くの新しいキャラクターを思い浮かべながら、いつも笑顔で映画館をあとにします。

講演で旅に出ているときも、一日が終わると二、三時間の時間をつくり、行く先ざきの街の映画館でいい映画を観るようにしています。
映画はくつろがせてくれるだけでなく、別世界へつれていってくれ、わたしを奮いたたせて、人生がもっている無限の可能性についていつも考えさせるのです。
映画は、わたしの内なる夢想家をひっぱりだしてくれるのでしょう。

最近、わたしは『ライフ・イズ・ビューティフル』というイタリア映画を観ました。
字幕スーパーつきでしたが、三時間ちかく釘づけになってしまいました。
映画を観て感動したのは、ほんとうに久しぶりです。

物語の大半は、やさしい父親と幼い息子の関係に焦点があてられています。
最初のうち、ふたりはいつもいっしょで、ともにすばらしい時をすごしています。
ところがある日の午後、突然、ふたりは家からつれさられて、帰社に乗せられ、悪名高いナチの強制収容所、アウシュヴィッツへ送りこまれてしまうのです。

映画の後半では、父親はなんとか息子を生かしつづけようとするだけでなく、恐ろしい試練のなかでも息子のしあわせを守ってやろうとします。
父親は最後はみずからの命を犠牲にしてしまいますが、『ライフ・イズ・ビューティフル』という映画は、人生は贈り物であり、わたしたちは日々の暮らしのなかで最善をつくさなければならない、ということを思いださせてくれます。

いい映画を観ると、視点がよみがえり、もっとも大切なことが再認識できて、人生におけるあらゆることに対して情熱的でいられます。

哲学者で詩人のラルフ・ウォルドー・エマソンはこういっています。
「情熱がなければ、偉大なことはなにひとつ達成できない」

2009年11月15日日曜日

家族で食事をとる

わたしが成長期のころ、母が築いてくれた数多い家族の伝統のひとつに、毎日みんなで食事をする、というものがありました。
父、弟、わたしは、どんなことをしていても、家に帰って夕食をとらなければならなかったのです。
その席でふたたび顔を合わせ、終わろうとしている一日のできごとについて話し合いました。

父はよく食卓をまわって、その日あらたに学んだことを話すようにいいました。
あるいは、シャツのポケットから新聞の切抜きを取りだして、その記事に関して活発な議論をするようにうながしました。

毎日、全員で食事をするという特別な伝統のおかげで、家族のきずなは強くなり、しあわせな思い出もたくさんもたらしてくれました。
わたしはいまの家族生活でもその伝統を守っていますし、わが子たちも続けてくれることを願っています。

家族でとる食事は、べつに夕食でなくてもかまいません。
わたしたちは忙しい時代に生きています。
とめどない個人的な約束があります。
わが家の子どもたちも、サッカーの練習、ピアノのレッスン、バレエのクラスがあるので、夕方にいっしょに静かな食事をとるのはむずかしいかもしれません。
スケジュールさえ合えば、家族の食事は朝食でもランチでもかまいません。
一日の終わりに、ミルクとクッキーで手ばやい軽食をとってもいいでしょう。

大切なのは、毎日、いちばん愛する人たちと食事をする時間をつくり、もっと豊かで有意義な家庭生活を築く努力をつねに心がけることです。

2009年11月14日土曜日

「愛の口座」

マザー・テレサはかつて、
「わたしたちは偉大なことはできません。偉大な愛で小さなことをするだけです」
といいました。

あなたとあなたがもっとも大切にしている人びととのきずなを深めるために、きょう、あなたはどんな小さなことができますか?

相手の一日を少しでもいいものにするために、理由もなくどんな親切をほどこし、意味もなくどんなすばらしいことをしてあげられますか?

思いやりを深くすると、皮肉ともいえることが起きます。
他人になにかを与えるという行為そのものが、あなたもいい気分にしてくれることでしょう。

もっと愛を与える練習をするために、愛の口座をひらいてください。
毎日、まわりのだれかの人生に小さな喜びを与えることによって、この特別な口座にちょっとした預金をするのです。
まず手始めとして、これといった理由もなく配偶者に新鮮な花を買ってあげたり、親友にお気に入りの一冊を送ってあげたり、時間をとって、わが子たちのことをどう思っているかをはっきり伝えたりするといいでしょう。

わたしが人生で学んだものがひとつあるとすれば、それは、小さなことは大きなことである、というものです。
愛の口座に、日々、ささやかに預金すれば、銀行口座にどんな残高があるよりしあわせな気分になれます。

思想家で詩人のラルフ・ウォルドー・エマソンは雄弁に語っています。
「豊かな心がなければ、富はみにくい物乞いである」
あるいは、トルストイはこう書いています。
「しあわせを手に入れるためには、クモのように、愛という粘着性のクモの巣をあらゆる方向へ投げだし、そこに飛びこんでくるすべてを捕らえるのだ」

2009年11月13日金曜日

森のなかを歩く

自然を楽しみながら時間をすごしても、けっして損はしません。
森のなかを歩くことには、なにか特別なものがあります。
足どりが軽くなったような気がして、内なる静寂が全身に満ちあふれ、想像力が湧いてくるでしょう。
イタリアの有名な建築家で画家のレオナルド・ダ・ヴィンチは、こういっています。
「心の窓をとおして、魂は世界の美しさをじっと見つめる……自然の小さな景色のなかに宇宙のイメージがふくまれていると、いったいだれが信じられよう?」

わたしが好きな季節は秋です。
木々の葉は秋のあざやかな色を映し、森のなかをそぞろ歩くには最適の時期でしょう。
街の喧騒をはなれると、わたしが大切にしているさまざまな価値がさらに明確になって、人生のもっと大きな問題についてじっくり考えることができます。
あわただしい日常生活のなかでは、けっして答えの出ない問題を、小川のほとりで足をとめ、苔むした岩に腰をおろしてくつろいだり、森を歩く人しか味わえない香しさを胸に吸いこんだりできます。

その自然のオアシスをあとにするとき、わたしは別人になっています。
もっと注意深くなり、エネルギーに満ちあふれ、生きいきしているのです。
古くからある偉大な知恵の多くは、いつも森を歩くことで得られる回復力を重視しています。
生気を与えてくれるこの訓練は、いつもうれしい結果をもたらしてくれます。

2009年11月12日木曜日

沈黙の誓いをたてる

仏教の修道僧たちは、意志の力を強くする得意の戦略をもっていますー精神力と決意を生みだすために、その戦略は多くの文化で長年にわたって使われてきました。

それは沈黙の誓いです。
たとえ短いあいだでも黙っていれば、意志の力と自制が生まれます。
というのも、話したいという衝動に屈しないことで、意志に対して力をおよぼしているからです。

多くの人びとはしゃべりすぎています。
正確に、必要なことだけを伝えるのではなく、延々と話してしまいがちです。
それ自体が、自制のなさを物語っています。
自制とは、必要なkとおを正確に話し、必要以上にしゃべらずに、貴重な精神的エネルギーを残すことです。
考えぬいた、正確なスピーチは、明晰な思考と落ちついた心をもっている証にもなります。

きょう、自制を向上させるためにあなたがとれる戦略は、これから七日間、一日一時間の沈黙の誓いを守ることです。
その沈黙の時間中は、いっさいしゃべってはいけません。
どうしても話さなければならないときは、質問に対して、簡潔にてきぱきと答えるだけにしてください。
ゆうべ観たテレビの内容や今年の夏休みはどこですごしたいかなど、ぺらぺらしゃべってはいけません。

沈黙の誓いは、礼儀正しく、そして愛情をこめて取り入れることができます。
その目的は、あなたをもっと強くして、意志の力を高めることで、人間関係をさまたげることではありません。
ほんの数日で、内側から達成感と力がわきあがってくるのを感じるでしょう。

結果で判断してください。
結果そのものが物語ってくれます。

2009年11月11日水曜日

冒険心を取りもどす

教師たちは山に登っています。
企業家たちは熱気球を飛ばしています。
おばあさんたちはマラソンを完走し、主婦たちは空手を習っています。

きまりきった生活が増えれば、日常を本物の冒険でいっぱいにしてやる必要がますます大きくなります。
集中を要する義務が増えれば増えるほど、自己満足という手かせ足かせをはずし、あらたな勇ましい気晴らしで心を高揚させてやることが重要になってきます。
「時計やカレンダーに目をくらまされ、人生の一瞬一瞬は奇跡と謎であることを忘れてはならない」
イギリスの小説家、H・G・ウェルズはそう書きました。

自分自身の人生の奇跡と謎ともっと深くつながるために、子どものころにあった冒険心を取りもどすという誓いをたててください。

ありふれた日常にもっと大きな情熱とエネルギーをもたらしてくれる12の気晴らしを書きだして、来年一年、ひと月にひとつずつ取り組むのです。
それはあなたの生き方を徹底的に変えるきわめて有効な方法です。

2009年11月9日月曜日

相手を理解し、大切にし、尊敬する

人間がいちばん望んでいるのは、理解され、大切にされ、尊敬されることです。
しかし、わたしたちが暮らしているあわただしい日々のなかでは、人の話を聞くということは、相手が話し終わるのを待つことに過ぎない、と思っている人があまりに多すぎます。

なお悪いことに、相手が話しているあいだ、わたしたちは話の要点を整理せずに、自分がどう答えるかを考えている場合が多いのです。

時間をかけて相手の意見を理解すれば、あなたは相手のいいたいことを尊重しており、相手をひとりの人間として大切に思っていることを示せます。
話している相手の”眼球の裏に入りこんで”、相手の視点で世界を見るようにすれば、相手ともっと深く結びつくことができて、長続きする信頼関係が築けるでしょう。

耳がふたち、口がひとつ与えられていることには、ちゃんとした理由があります。
しゃべる二倍は聞きなさい、というわけです。
聞き上手になるという礼儀をわきまえれば、もうひとついいことがあります。

あなただけが話しているわけではなくなるので、学ぶことができますし、いつものように一方的にしゃべっているときには得られない情報が手に入るでしょう。

聞き上手になるためには役立つ情報をいくつかあげておきます。

   *あなたが話しているとき、相手が60秒間なにもいわなければ、あなたの話を理解していない可
   能性が十分にありますから、もうあまりしゃべらないほうがいいでしょう。
   
   *相手の話をさえぎりたい誘惑を抑えてください。その前にひと息入れ、相手の話している中身に  
   もっと注意を払いましょう。
   
   *適切であれば(すなわち、仕事の場で)、メモをとりましょう。
   相手が話しているときにノートを取りだしてメモをとるという行為ほど、相手の話から真剣に学びた
   いと思っている姿勢を伝えられるものはありません。
   
   *相手が要点を述べたあとで、すぐにあなたの意見をいうのではなく、いま聞いたことをじっくり反
   芻してください。
   たとえば、「念のためにおききしますが、……ということでよろしいですか?」と、誠意をもってきけ
   ば、日々の生活で出会う人びとともっと親しくなれるでしょう。

2009年11月6日金曜日

わが子に楽しい時間をプレゼントする

父の日に、息子が学校から手書きのカードをもって帰ってきました。
表紙には彼の小さな手形が押してあり、カードのなかに貼ってある息子の小さな写真のうえには、つぎのことばが書かれていました。
  
  ぼくが小さくて、かぐやかべにいつもしもんをべたべたつけるから、パパはときどきがっかりしている
  よね。でも、ぼくはまいにちそだっています-いつかぼくが大きくなったら、そういった小さな手のあ
  とはきっとぜんぶきえてるよ。
  だから、小さなときにぼくのゆびがどんなふうだったかをちゃんとおもいだせるように、さいごの手の
  あとをのこしておきます。

子どもの成長はとてもはやいものです。
分娩室のなかに立って、息子が生まれてくるのを待っていたのが、ついきのうのことのように思えます。
その二年後には娘が生まれました。
子どもたちにもっと時間をさくのは、”仕事がちょっと落ちついてから”とか、”出世してから”とか、”来年、もう少し時間ができてから”といって、自分自身と約束するのは簡単です。
でも、こちらから人生に対して行動を起こさなければ、人生のほうからこちらに行動を起こしてくる習性があります。

知らないうちに数週間は数ヶ月になり、数ヶ月は数年になって、小さかった子どもは大人になり、自分の家庭をもってしまいます。
あなたがわが子たちに与えられるもっとすばらしい贈り物は、あなたの時間です。
そして、あなたが自分自身に与えられるもっともすばらしい贈り物のひとつは、子どもたちと楽しくすごし、彼らの真の姿をながめることです。
子どもたちは人生の小さな奇跡なのです。

アメリカで活躍しているレバノンの詩人、ハリール・ジブランは、『預言者』という本のなかで、わたしよりはるかに説得力のある表現をしています。

「あなたの子どもたちは、あなたの子どもたちではありません。彼らは生命そのものがみずから待ちこがれて生みだした息子たち、娘たちなのです」           

2009年11月5日木曜日

ライフ・ストーリーを書き直す

時間に関してもっともすばらしいことのひとつは、前もって時間をむだにできないという事実です。

あなたが過去にいかに時間を浪費していたとしても、これからやってくる時間は、完全無欠で、損なわれておらず、いつでも最大限に活用できる状態になっています。
過去になにかが起きていたとしても、あなたの未来には一点のくもりもありません。
毎日、夜明けはまったくあらたな生活を始める機会をもらたす、ということをわかってください。

あなたさえその気になれば、明日から早起きして、もっと本を読んで、運動をして、正しい食事をして、あまり心配しないようにすることもできるのです。

作家のアシュリー・ブリリアントは書いています。
「いつでも、わたしはなりたいと思っている人間になりはじめることができます-でも、いつにすればいいのでしょう?」

あなたが日誌をひらき、白紙のページにライフ・ストーリーを書き直しても、だれもとめたりしません。
まさにその瞬間、あなたは人生をどう展開させ、主要な登場人物をどう変え、あらたな結末をどうするのかを決定できるのです。
ただひとつの問題は、あなたがそうするかどうかです。

いいですか、いつもなりたがっていた人物になるのに、遅すぎるということはありません。

2009年11月1日日曜日

”やすらぎの場所”

だれもが神聖な場所、つまり、じっと静かにしていられる”やすらぎの場所”を必要としています。

その特別な場所は、ストレスがあふれる世の中で、あなたにとってオアシスとなるでしょう。
多忙な日々の営みはあなたから時間とエネルギーと注意力を奪い去りますが、そういったものから避難できる場所になるのです。

神聖な場所は、意匠を凝らした場所である必要はありません。
使っていないベッドルームでも、アパートメントの片隅でもかまいません、テーブルのうえに切ったばかりの花があれば申し分ないでしょう。
お気に入りの公園にある木のベンチでも、やすらぎの場所になります。

ひとりになりたくなったら、その神聖な場所を訪れて、多忙な一日のなかではおろそかにされがちな「精神的成長」をうながすことをしてみてください。
日誌を書いたり、心なごむクラシック音楽を聴いたりするのです。
目を閉じて、理想的な一日を想像しましょう。
母親がいつも勧めていた本や知恵の書をじっくり読んでください。
あるいは、三十分のあいだなにもせずに、孤独がもたらす回復力に身をゆだねるのです。

自分自身のためにわずかな時間をさくのは、けっしてわがままな行為ではありません。
内なる貯えを増やせば、あなたはもっと多くを与え、もっと多くのことをなし、ほかの人びとにとってもっとすばらしい人間になることができます。
心と精神を大切にする時間ができれば、あなたは精神的に安定し、熱意を保ち、若々しくいられるでしょう。

ドクター・L・F・フェランは、かつてこういいました。
「若さは年齢ではありません。気持ちです。理想を捨て、若いという自覚がなくなったとき、人ははじめて年をとるのです。歳月は肌にしわをきざみますが、情熱を失うと魂はしわだらけになります……。疑い、恐れ、絶望すれば、それだけ老けこみます。若さを保つためには、若いという信念と自信を希望をもちつづけることです」

2009年10月31日土曜日

人を許して重荷をおろす

あなたを不当にあつかった人を許すのは、無私の行為というより、じっさいは利己的な行為なのです。
胸にしまっておけたかもしれない敵意や憎悪を解き放つのは、相手のためではなく、自分自身のためにしているのです。

わたしがライフ・コーチング・プログラムで教えていることですが、もしだれかにうらみを抱いているなら、それはその人物を背負っているようなものです。
その人は、あなたのエネルギー、憎悪、心のやすらぎを奪っています。
でも、その人を許した瞬間、あなたはその人を背中からおろして、残る人生を生きていくことができるのです。

マーク・トウェインは、「赦しとは、踏みにじられたスミレの花がそのかかとに放つ芳香である」と書いています。

許すことは、きわめて勇気ある行為です。
それは、人生の質を高めるいちばんいい方法のひとつでもあります。
自分を不当にあつかった人について考えている一分は、もっとずっと価値があるもの、つまり、あなたを助けてくれる人びとを引き寄せるためについやすべき時間から一分を奪っていることになるのです。

2009年10月30日金曜日

体という寺院を大切にする

数ヶ月前、わたしゃある講演者仲間とランチをとりました。
多忙なスケジュールのなかでどうやって集中力を保ち、バランスをとり、最高の状態を維持するかを話し合っていたとき、彼が説得力のあるひとことをいったのです。
「ロビン」と、彼はいいました。
「多くの人びとは、神の教えに基づいて、それを中心に生きていけるように、定期的に協会や寺院に行くんだ。ばくはちょっと違う。ジムに行くのさ―そこがぼくの寺院だよ」。

どんなに忙しくても、彼は午後五時半になるとオフィスを閉めて、ジムまで”日々の巡礼の旅”に出かけ、ランニング・マシンで数参る走るそうです。
なにをもってしても、健康としあわせをもたらすその時間を彼から奪うことはできません。

友人のその意見を聞いて、わたしは処女作で利用した古代ローマ人たちの格言を思いだしました。
「健全な精神は健全な身体に宿る」。
申し分なく豊かな人生を送りたいと思ったら、わたしたちは体を寺院のように大切にあつかい、神聖なものと考えてあげる必要がある、ということも実感しました。
定期的に運動をすれば、健康になるだけでなく、はっきり考えられるようになって、創造性が高まり、われわれの日々を支配しているかのような過酷なストレスを処理できるようになるでしょう。

ある調査によれば、運動をすれば若返るだけでなく、長生きできることが立証されました。
ハーヴァード大学の一万八千人の卒業生を対象にした研究では、一時間かけて運動をするたべに寿命が三時間延びることがわかりました。
体のフィットネスについやした時間ほどすばらしいリターンが得られる投資はありません。
忘れないでください、「運動する時間をつくらない人たちは、いずれ病気のために時間をさくことになる」のです。

わたしの場合は、一週間に五回泳ぐことを目標にしています。
水泳がもっている回復パワーには、ことばにできない特別なものがあります。
毎週、その目標を達成しているといえればいいのですが、残念ながらいえません。
でも、そういった硬い目標をかかげていると、わたしの総合的な健康と生活の質にとって、最高の健康状態を維持するのがいかに大切かということに集中していられます。
プールで泳ぐたのびに、まちがいなくおなじ結果が得られます。
エネルギーがみなきって、落ちつき、安定して、しあわせな気分になるのです。
運動をしていると、このうえなく貴重に感じられるものも手に入ります。
それは、ものごとを見通す力です。

四十分かけて泳いだあとは、抱えている困難は小さく見えて、心配ごとはささいなものに思えます。
自分がこの瞬間を申し分なく生きているのがわかるのです。
体という寺院を大切にする行為は、人生の無上の喜びはしばしばもっともシンプルな喜びであることを思いださせてくれます。

2009年10月29日木曜日

朝、新鮮なフルーツ・ジュースを飲む

あなたが食べるものは、思考の明晰さだけでなく、気分にも影響を与えます。
だから、古代の賢人たちは軽い食事しかとりませんでした。
必要以上に食べれば、せっかくきびしい修行をとおして得たおだやかな心を乱され、人生のほんとうの意味に関する瞑想がさまたげられるのを知っていたからです。

高価なフォーミュラ・ワンのレーシング・カーをもっていれば、ハイオクタン・ガソリン以下の燃料を使おうとは思わないはずです。
ほかの燃料では、その車の性能が発揮できません。
ですから、もっと貴重な高性能車であるあなたの体に、最高のもの以下の食べ物を与えてはいけません。

よくない食べ物を大量に摂取すると、エネルギー・レベルが下がり、健康に悪影響をおよぼし、心が最大限の役割をはたしてくれなくなります。
脂っぽいランチをとるたべに、モチベーションと有効性のレベルがさがるのを理解することは、もっと規則正しい食習慣を身につける第一歩です。

エネルギー・レベルと気分をともに押しあげる最善の方法のひとつは、毎日、新鮮なフルーツ・ジュースを飲む習慣を身につけることです。
わが家のキッチン・カウンターには珍重しているもののひとつがあって、わたしを長生きさせて、若返らせてくれます。
それはジュース・マシンです。
ジューサーに投資して、元気づけてくれる新鮮なジュースの価値を知ることは、きわめて賢い方法です。

自分でつくるジュースは、きっと美味でしょう。
毎朝、仕事に出かける前に、グラス一杯のイチゴとリンゴ、オレンジとグレープのジュースを飲みはじめたとき、いかにすばらしい気分になれるか、それは筆舌につくしがたいものです。
わたしが見つけたジュースづくりに関する最高の本は、ジェイ・コーディックが書いた『ジュースマンのジュースづくりのパワー』です。
その本にのっているコーディックのレシピは、それだけで本の値段に見合っています。

2009年10月28日水曜日

お金を使うときに感謝する

ロンドンへ行ったら、フォイルズ書店をたずねてみてください。
街でいちばん古い書店のひとつです。
わたしは世界中の書店を訪れていますが、この書店のほこりっぴ棚をゆっくりながめているときほど、珠玉の作品を発見できる機会はありません。
わたし自身が自己啓発の本の熱心な読者であるので、たいていそういった関係の棚に足がむいてしまします。

いつも探すのは、生活の技に関するあらたな洞察を与えてくれて、わたしの人生の質を向上させてくれる、あまり知られていない本です。

二、三年前、わたしは『Bring Out the Magic in Your Mind(あなたの心の魔法を花ひらかせる)』
という本を見つけました。
ほぼ三十年前、”世界最高の心のマジシャン”として知られていた、アル・コーランという男性が書いたものです。
「富の秘密」という章には、つぎのように書いてあります。
「お金を使うときは、つねに感謝することを忘れないでください。これに触れるすべての人びとに幸あれとたのみ、飢えた人びとには食べ物を、裸の人びとには服をもたらし、自分の手もとには百万倍になってもどってきなさいと命じるのです。あまり軽く考えないでください。わたしはまじめにいっているのです」

これから二、三日、アル・コーランの忠告にしたがって、どうなるか見てみてはいかがですか? 食料品を買うとき、その食料をあなたのもとへもたらしてくれたすべての人びとに黙って感謝するのです。
食料を育ててくれた農家の人たち、運んでくれた人たち、仕入れてくれた店の人たちに。

子どもの教育費を小切手で払うとき、毎日、子どもたちの心を形成するために努力しているすべての教員たち、それを可能にしてくれているほかの全員に、心のなかで感謝しましょう。

コンビニエンス・ストアで数枚の紙幣を出して雑誌を買うとき、カウンターの奥で働いている店員に感謝し、そのお金がその人の人生の質を高めてくれることを願うのです。
時代を超えた真実は、「与える手は、受けとる手でもある」といっています。

2009年10月27日火曜日

報酬だけではなく、プロセスを楽しむ

セミナーの仕事をしていると、目標を設定し、それをどうやって達成するかを教えてほしい、と頼まれることがあります。
参加者に、
「どうして目標を達成することがそんなに大事なのですか?」
ときくと、
「望みがかなうと、しあわせな気分になれるからです」
という答えが返ってくることがしばしばです。

その答えにはもっともな部分もありますが―欲しいものが手に入れば、生活はそれなりに楽しくなります―でもそれは、ちょっと的はずれでしょう。

目標を設定して、それを達成することの真価は、受けとる報酬にあるのではなく、目標に到達したことで”あなたがどんな人間になるか”にあるのです。
そのように、わかりやすい区切りをすることによって、個人および仕事上の目標の達成に集中しながら、同時に人生の道を楽しむこともできます。

わたしが好きな哲学者のひとりであるラルフ・ウォルドー・エマソンは、
「りっぱなに成しとげられたことの報酬は、それを成しとげたことである」
といっています。

もっと賢明なリーダーになることでも、よりよい親になることでもかまいません。
そういった目標を達成すれば、そのプロセスで、あなたはひとりの人間として成長しているのです。
その成長に気づかないことも多いでしょうが、まちがいなく成長しています。

ですから、目標を達成したことで得られる報酬を味わうだけでなく、目的地に着くまでのプロセスがあなたという人間を向上させたことを祝ってください。
ああたは自己鍛錬を成しとげ、自分の能力に関してあらたな発見をし、さらなる潜在能力をあきらかにしたのです。
そういったこと自体が報酬なのです。

2009年10月26日月曜日

「日々の行動規範」をつくる

秋の風に舞う木の葉のように人生を送り、その日の風の向くままに動くのはたやすいことです。
すばらしい人生を送るためには、もっと意図的に、慎重に、情熱的になって、ほかのだれかのいいなりにではなく、自分の思いどおりに生きなければなりません。

ほんとうの難題は、やらなければいけないことが多いので、人生に主導権をにぎられてしまい、数日はあっというまに数週間になり、やがて数ヶ月に、ついには数年になってしまいやすいことです。
でも、わたしには解決策があります。

わたし自身は、「日々の行動規範」と呼んでいるものをつくりました。
充実した人生を送るために熟慮を重ねて決定した指針で、価値、徳、誓約を盛りこんだ、たった三つの段階から成り立っています。

たとえば、最初の段階の一部はこうなっています。

「これから二十四時間、わたしには今日という日しかないので、今日という日に感謝し、一分一分を賢くきちんと使うことを誓います。
人生の義務をすすめ、完璧なものを遺すために、これから二十四時間のあいだに多くのことができます。
これが最後の日になるかもしれないこと、心に音楽を残したまま死んだ偉人はいないことを、今日一日、けっして忘れません」

わたしの規範はつぎに、家族、コミュニティ、自分自身に関する、もっとも大切な価値と誓約を述べています。

一日を始めるにあたって、前述したペース・キャンプにもどっているあいだに、「日々の行動規範」を読むと、わたしの人生におけるいちばん重要なことが思いだされ、日々のあいまいなできごとのなかで忘れがちな最優先事項を再確認することができます。

「日々の行動規範」を読んだあとは、エネルギーと明確な意識が満ちあふれ、あらたな目的意識と集中心をもって世界にとびだしていける気がします。
「日々の行動規範」をつくれば、あなたもきっとおなじ結果が得られるでしょう。

2009年10月25日日曜日

謙虚になる

謙虚さは、わたしがいちばん尊重しているもののひとつです。

「いちばん多く果実をうつける木は、地面のほうへ頭(こうべ)をたれる」

わたしが成長期のころ、父がそう教えてくれました。
いくつかの例外はありますが、わたしの経験でいえば真実です―いちばん多くを知る人、いちばん多くを達成した人、いちばんすばらしい人生を送った人が、いちばん頭をたれます。
ひとことでいえば、謙虚なのです。

謙虚な人を前にすると、なにか特別なものを感じます。
謙虚になれば、他人を敬う気持ちがあらわれますし、相手からまだまだ学ばなければいけないことを思いださせてくれます。
まわりの人びとに合図を送って、「あなたがたの知識を受け入れて、おっしゃりたいことを聞いています」というあなたの意思が伝わります。

わたしは多くの有名人に会う恩恵に浴してきました。
いちばんわくわくした機会のひとつは、ボクシングの元世界チャンピオンであるモハメド・アリにお会いしたときです。
メディアでいわれている、気どって騒がしいイメージとは違い、じかにお会いした彼はほんとうに紳士で、謙虚さを絵に描いたような人物でした。

ロサンジェルスでお目にかかったのですが、わたしが彼にきくより、彼がわたしにきいた質問のほうが多かったくらいです。
おだやかな話しぶりで、人柄をしのばせるぬくもりと品位をかもしだしていました。

モハメド・アリがわたしに教えてくれたのは、人間として大きくなればなるほど、それをあえて他人に証明する必要がなくなる、ということです。

本能に耳をすます

クエーカー教徒が「静かで小さな内なる声」と呼んでいるもの、つまり、あなたの個人的な英知の源となっている「内なる指針」に耳をかたむけるのは容易ではありません。
まわりの世界があなたにプレッシャーをかけて、命令にしたがわせようとしているとき、自分の太鼓の音に合わせて行進し、自分の本能に耳をすますのはむずかしい場合が多いでしょう。

でも、あなたが探しもとめている満足と豊かさを見つけるには、それらをいちばん必要としてるときに、そういった直感や感性に耳をかたむけなければなりません。

年をとるにつれて、わたしは自分の本能にさらに重きをおくようになりました。
おなじく、わたしたち一人ひとりのなかに眠っている直感の自然な貯えに対してもそうです。
初対面の人から受ける印象や、試練のときに正しい方向へそっと押しだしてくれる内なる知恵は、仕事や私生活でさらに大きな役割をはたすようになりました。
年をとるにつれて、自分の本稿を信じる能力がそなわるようです。

”目的をもって”生きているとき、つまり、なにかを遺したいと思って日々の活動をしているとき、わたし個人の本能が強くなることにも気づきました。
正しいことをしてm、自然が意図したとおりに暮らしていれば、いままで気づかなかった能力が目ざめ、あなたという人間の真の姿が全面的に解き放たれるのです。

紀元前のインドの哲学者であるパタンジャリは、雄弁に語っています。

   あなたがなにか偉大な目的や遠大な計画に駆り立てられたとき、あなたの思想はすべての束縛を
   打ち破ります。あなたの心はすべての限界を超越し、意識はあらゆる方向へと広がり、あなたは 
   自分が新しい、偉大な、すばらしい世界にいることに気がつきます。いままで夢にも思わなかった
   ほどすばらしい人間であることを、あなたは発見するのです。

2009年10月24日土曜日

話し方コースを取る

リーダーシップ、個人の能力、生活の向上を専門にしている
プロの後援者である私は、さまざまな催しに出席する機会があります。

そういった催しに招かれるのは、モチベーションを与える話術で有名な
ブライアン、経営学の第一人者であるジョンといった専門家や、クリストファーという
有名俳優たちです。

北アメリカ、カリブ海諸国、アジアで、私は年に約75のおおきな大会に行って
基調演説をおこない、大勢の人々を前にして話をします。

でも、私の人生最大の恐怖が、人前で話すことだったのを知っている人は
ほとんどいません。学校に通っているころは、失敗するのを恐れて
私は人前で話すことをことごとくさけていきました。

先生から教室で口頭による報告を求められたり、ある課題について
話すように言われたりすると、いつも何か口実を見つけて逃げていたのです。

人前で話すことに対する恐怖は自信喪失にもつながり、
心の中では出来るとわかっている多くのことをしそこないました。

デイル・カーネギー協会の話し方コースに参加して初めて
私は変わり始めたのです。いったん変わると、新たな世界が開けてきました。

それ以来、恐怖心を持っているのは私だけではなかったことに気づいたのです。
ほとんどの人は、人前で話すことを死そのものより恐れている、という報告があります。

大勢の前で話をするということは、安住してしまいがちな輪から引っ張り出され
まったく知らない体験をすることです。

でも、人前で話す恐怖を劇的に減らすには、
二つ方法があります。それは準備と練習です。

話し方コースを取れば、集団の前で話をする準備をして
定期的に練習するようになるので、すぐに恐怖心は克服できて

人前で話すことがマスターできるでしょう。

2009年10月23日金曜日

心を奮い立たせる引用句を集める

私の著書をお読みになった方なら、私が世界の偉大な思想家の引用句を
使うのが好きなことをご存知でしょう。

私の書いた原稿を読んでくれた指導者の一人に指導されるまで
どうしてそれほどすきなのか分かりませんでした。

彼はこういったのです。「君が引用句をすきなのは
私と同じ理由だよ。偉大なる引用句は、一行の中に豊富な知恵を含んでいる。」

本を読んでいると、これだ、と思う引用句に出会うことがしばしばあります。
そこには、私が直面している問題の理想的な答えがあるのです。

私の指導者の言うとおりでした。偉大な引用句に価値があるのは
多くの英知が含まれているからです。

創作者が、その1、2行にたどり着くには長い年月を要したかもしれない知識が。
これから2、3週間かけて、あなた自身の引用句を集めてください。

人生に不意をつかれたときの対処法について瞬時のインスピレーションや忠告が
必要なときに、いつも参考に出来る言葉を見つけるのです。

私が引用句を使うもうひとつの効果的な方法は、
一日のうちで必ず見る場所に張っておくことです。

たとえば、バスルームの鏡、冷蔵庫の扉、
車のダッシュボード、オフィスのいたるところに。

そういったシンプルなトレーニングをしていれば、
多忙なときには本質的なことに、試練の時にはポジティブなことに
集中できますし、成功の原則に重点を置くことが出来ます。

いま、私のパソコンには、偉大な指導者、思想家、詩人、
哲学者たちの何百という引用句が入っています。

テーマは、逆境への対処法、人生の意味、
自己改善の価値、他人を助けることの大切さ、私たちの思考の力、
強い意志を持つ必要性など、さまざまです。

2009年10月22日木曜日

正直という哲学を身につける

私たちは、約束が反故される世の中に生きています。
言葉が軽々しくあつかわれる時代に生きているのです。

そんな時間はないとわかっているのに、
来週電話をかけるから、いっしょにランチをとろう、
と友人に約束します。本を貸す気などまったくないのに、
同僚に、おもしろい新刊があるのでもってくると約束します。

そして自分自身に、今年こそすっきりした体型にもどり、
生活をシンプルにして、もっと楽しもう、と約束します。

そういった目標を達成するには根本から生活を変えなければならないのですが、
けっして本気でやろうとはしません。

心にもないことばかりいっていると、
やがてそれは習慣になります。

いちばんの問題は、
約束を守らないと信用をなくすことです。

信用をなくせば、信頼のきずなが断たれます。
信頼のきずなが断たれれば、最後にはさまざま人間関係がつぎつぎに壊れていきます。

正直という哲学を身につけるには、
一週間でいくつの小さな嘘をついたかを監視することから始めましょう。

これから七日間は、わたしが”真実のみの精進”と呼んでいることを実行し、
他人-そして自分自身-と接するときには心から正直いになる、
という誓いをたてるのです。

正しいことをやりそこなうたびにまちがったことをする癖が身についてしまいます。
新人を語らないたびに嘘をつく癖が身についてしまいます。

だれかになにかをすると約束したら、かならず実行してください、
”口先ばかりでなにもしない”人間ではなく、約束を守る人間になりましょう。

マザー・テレサはこういっています。
「話すのはできるかげり少なくしましょう。

説教して聞かせても、それは人と触れ合う場にはなりません。
だったら、なにをすればいいのでしょう? 

ほうきを手にもって、だれかの家をきれいにしてあげてごらんなさい、
そのほうがずっと雄弁なのですから」

2009年10月20日火曜日

インスピレーションを重んじる

有名な発明家のトマス・エディソンは、つぎのような名言でよく知られています。
「天才は一パーセントのインスピレーションと九十九パーセントの努力(パースピレーション)である」

成功と充実感にあふれた生活を手に入れるには勤勉さは不可欠だと思ういっぽうで、インスピレーションや世の中をよくすることに貢献したいと思う気持ちをつねにもっていることは、もっと重要な条件ではないかと思います。

世界の偉大な天才たちはみな、ほかの人たちの人生を豊かにしたいという願いに駆り立てられ、突き動かされいました。
彼らの人生を学べば、ほとんどの場合、その願いが強迫観念に近いものになっていたことがわかるでしょう。
彼らはそういった願いに夢中になり、心のすべての細胞を占領されていました。エディソンは自分の頭のなかにある画面で見た映像に駆り立てられて、それを現実のものにしようと思ったのです。
ポリオ・ワクチンを発見したジョナス・ソークは、その難病に苦しんでいる人びとをどうしても助けたいと思っていました。
そして、マリー・キュリーは、ラジウムの発見を通じて人類に役立ちたいと願っていたのです。

ウッドロー・ウィルソン元大統領はこういっています。

「あなたがたはたんに生計を立てるためにここにいるのではありません。よりよいビジョンをもって、希望となにかを成就しようとするよりすぐれた精神をもって、世界の人びとがもっと十分な暮らしを送れるようにするべく、あなたがたはここにいるのです。
あなたがたは、世界を豊かにするためにここにいるのです。
そして、その使命を忘れれば、自分自身を貧しくしえしまうでしょう」

自分の生活のなかで、あなたはどのくらいのインスピレーションを得ていますか?
月曜日の朝、ベッドからとびおきていますか?
それとも、全身に虚脱感をおぼえながら横たわっていますか?

あなたのインスピレーションのレベルが望ましい値より低いのであれば、自己啓発の本を読むか、モチベーションを与えるオーディオカセット・プログラムを聴いてください。
崇拝している人の公開講演に行ったり、二、三時間でいいですから、あなたにとって英雄である人物の伝記を読んでください。
自分のしていることに情熱を燃やしている人びと、人生から最善のものを引きだすことに打ちこんでいる人びとに時間をさくのです。

健全な量のインスピレーションが得られれば、あなたの生活はすぐにあらたな水準へと向上するでしょう。

2009年10月19日月曜日

個人コーチにつく

個人および仕事上の能力を向上させ、長所を新たなレベルにまで伸ばすための
最も効果的な方法のひとつは、あなたをコーチしてくれる指導者を見つけることです。

仕事と人生における成功は、点をつなぐプロセスです。他の人たちが
結果を出したときに役立てた習慣、訓練、戦略を見つけ出し、彼らの行動を真似して
点をつなぐだけでいいのです。

彼らが歩いた道を、その順番どおりにたどっていけば、
必ず同じ結果が得られるでしょう。

個人コーチはあなたの道を照らし、つらいときには励まし、
学習にかかる時間を何年も短縮してくれます。

私の場合は、多くの指導者に恵まれてきました。
効率的な生活を送るための基礎を教えてくれ、岐路に立ったときには
正しい方向を示してくれた人たちです。

そういった特別なアドバイザーを見つけられたのは、
尊敬している人々に、英語の中で最も効果的な質問のひとつをしたからです。

私は、「助けていただけますか。」と聞きました。
声をかけた誰一人として、知識という贈り物や経験という恩恵を
授けることを拒みませんでした。

指導者の多くは私の大切な友人になりましたし、
彼らがいなければ、今の私の人生はなかったでしょう。

個人および仕事上の長所を伸ばすためのプログラムにとって、
コーチングは最も重要な要素になりました。

さまざまな職業についている人々は、
生活におけるポジティブな変化と長続きする結果を得るためには
コーチングが最善の方法のひとつであることを知っています。

私が全国の都市で開催している月例のライフ・コーチング・プログラム
のひとつで、最近、ある重役がこういいました。

「インスピレーションを与えてくれる本は、夢の輪郭をはっきりさせるのに役立ちました。
あなたのコーチングプログラムを受けていると、その夢をどうやって
実現するかがきちんと分かる一方で、生活のバランスを取り戻すことも出来ました。」

2009年10月18日日曜日

気分を乗り越える

人生の大部分において、わたしは思考をコントロールすることはできないと信じていました。
思考というのは無意識のうちに思い浮かび、好き勝手なことをするのだと思っていたのです。
なお悪いことに、自分は思考そのものであると信じていました。
ありがたいことに、まったくそうではないことに気づきました。

わたしたちはわたしたちの思考そのものではありません。
そうではなく、わたしたいは思考を考える人なのです。
心を流れる思考を創造しているのです。
つまり、その気になれば、わたしたちは思考を変えることができるのです。

この一見あきらかな洞察は、わたしにとってはひらめきでした。
すぐに、自分が思い浮かべる考えや、われわれが起きているあいだじゅう自分自身とかわしている会話のことを、いままでよりずっと意識するようになりました。
そういった自覚は、思考を変えるための第一波でした。

わたしはそれから何ヶ月もかけて心の訓練をし、ポジティブで、インスピレーションを与えてくれて、啓蒙してくれる思考だけに集中しました。
そのさい、わたしの生活の外の状況が変わるのがわかりました。

あなたが自分自身の思考そのものではないように、あなたはあなたの気分そのものでもありません。
あなたは自分が経験する気分を創造しているのです。
その気分は一瞬にして変えることができます。

その気になりさえすれば、ストレスのときにもやすらぎを、悲しみのときにも喜びを、疲れきっているときのもエネルギーを感じることができるのです。

2009年10月17日土曜日

「ゴールカード」を持ちあるく

わたしは何度となく見ていますが、活躍している成績優秀な男女は
財布にしまった小さなゴールカードを持っていて、一日のくつろげる時間になると
それを取り出し、おさらいしています。

カードには、大切な人生のゴールがいくつか書いてあり、
いつまでにそれを達成するかも書かれています。

個人的なものであれ、仕事上のものであれ
スピリチュアルなものであれ、最優先事項を再確認するという訓練は
賢明な方法です。

フランスの思想家、ミシェルは、「われわれの偉大で栄光ある傑作とは
ふさわしく生きることである。」といっています。人生の英知が簡単に表現された言葉です。

にもかかわらず、ほとんどの人は長い防空演習をしてるかのような人生を送り
その一瞬は大切そうに思えても、人生全体の中ではあまり重要でないことに
日々追いまくられています。

私が著作の中で書いたように、何でもやろうとする人間は、
最終的には何も達成できません。

ゴールカードを持ち歩いて、一日に3,4回読み返せば
本当に大事な事に心を集中していられるでしょう。

ゴールカードは、ゴールに達成する活動だけに集中するために
必要な自制心を育ててくれ、他の全てのことには、「ノー」
といえる訓練をしてくれます。

そうなれば、再び一日一日に集中することができます。
人生でもっとも価値があることだけに集中して追及すれば
必ずや大いなる喜びの中で人生を終えられることをお約束します。

2009年10月16日金曜日

失敗する勇気をもつ

過去にこだわるたびに、あなたは未来から盗んでいることになります。
いろいろやっかいな問題に心の焦点をあわせるたびに、解決策を見つけることから遠ざかっているのです。
起きてほしくなかったことをあれこれ考えていると、起きてほしいことが生活に入りこむ余地をせばめてしまいます。

「あなたは、あなたが一日中考えているような人間になる」というのが時代を超えた真実であることを考えると、もういちど繰り返したいのでないかぎり、過去の出来事や失敗をくよくよ心配しても意味がありません。

そうではなく、過去から学んだ教訓を生かして、まったくあらたなレベルの認識と悟りを手に入れてください。

人生最大の失敗は、人生最大の好機になるのです。
古代ギリシアの三大悲劇詩人のひとりであるエウリビデスは、こういっています。
「最大の不運のなかに、しあわせが生まれる最高のチャンスがある」

どうして自分だけが、と思えるくらい不公平な困難に苦しんだのであれば、あなたはその試練をとおして得た英知が必要になる、もっと大きな目的をはたす準備ができているのかもしれません。
そういいた人生の教訓を、将来の成長に役立てましょう。
しあわせな人たちも、不幸な人たちとおなじくらいの逆境を体験している場合が多いのです。
彼らは他の人よりきわだっているのは、記憶をうまく整理して、生活を向上させられるだけの分別をもっているからです。

あなたがほかの人より失敗が多いのであれば、他人より申し分のない人生を送れるチャンスが十分にある、ということを理解してください。
他人より危ない橋をわたり、あえてさらなる危険に立ち向かう人物は、当然、失敗もそれだけ多くなります。

でも、わたしとしては、まったくなにもしないよりは、失敗してもいいからなにかをする勇気をもちたいと思います。
残る人生の日々、居心地がよく、安全で、平凡な暮らしを送るよりは、人間としての自分の限界をひろげ、一見したところ不可能に思えることを可能にするほうがずっと好きです。
それこそ、真の成功の本質でしょう。

ギリシアの歴史家、ヘロドトスが賢くもいっているように、「起こるかもしれないことを恐れてびくびくしながら無関心でいるより、半分はよくない結果に終わっても、いさきよく大胆になって危険を冒すほうがいい」のです。

あるいは、奴隷から身を起こした黒人指導者、ブッカー・T・ワシントンはこういっています。

「成功とは、人生において得た地位によって測るのではなく、成功するために乗り越えた障害によって測るべきことを学んだ」

2009年10月15日木曜日

「集中的な読書」をする

人生から最善のものを手に入れるためには、徹底的に現在を生きて、毎日、毎時間
毎分、心を配っていなければなりません。カミュが書いているように、

「未来に対する真の寛大さは、現存するものにすべてを
与えることにある。」のです。

しかし、ほとんど毎日、私たちの心は同時に違う10箇所に行ってしまっています。
職場へ歩いていくことを楽しまずに、オフィスに着いたらボスになんと言われるか
ランチに何を食べようか、今日、わが子達は学校で何をするのだろう、などと考えています。

私たちの心は、走り回る子犬、あるいは東洋で言う
鎖につながれていない猿のようなもので、休んで落ち着くことがなく、
あちこち駆け回っているのです。

今という瞬間を自覚して、しっかりと集中することによって、
生活の中ではるかに落ち着きが感じられるようになるだけでなく
豊かな心の潜在能力を解き放ってやることも出来るのです。

あまりに多くのことに気を向けてしまうと
あなたの心の力はさまざまな方向に分散してしまい、

レーザー光線のように一転集中できません。
これは朗報ですが、訓練をすれば現在に対して注意深くなることができ
比較的短い間にその技術を伸ばすことが出来るのです。

猿のように落ち着きのない心を直す最善の方法
のひとつを、私は「集中的な読書」と呼んでいます。

心がページを離れ、取り止めのない空想や心配事のほうへ
さまよってしまうたびに、ページの余白にチェックマークを書き入れるのです。

その単純な作業をするだけで、あなたの注意力が以下に散漫であるか
の自覚が出来て、もっと穏やかで落ち着いた心を手に入れるために
必要な業を身につける役に立ってくれるでしょう。

2009年10月14日水曜日

マスターマインド同盟を築く

自己啓発のパイオニアであるナポレオンは、「思考は具現化する」
の中で、読者に向かって、人生の質を改善し、ほしいものを手に入れたいのであれば
マスターマインドグループを作りなさいと勧めています。

彼はマスターマインド同盟を、「明確な目標を達成するための2人ないしは
それ以上の人たちによる、調和された知恵と努力の協力関係」

という言葉で定義しています。ヒルはさらにこういっています。
「二つの心が一つにまとまるとき、見ることも触れることも出来ないもう一つの心が生まれる。
それが第三の心だ。」

私が個人的にコーチをしたり、セミナーでお会いしたりする成功者の多くが
仕事および個人的な理想の人生を築く力を貸してくれるのはこれしかない、
と話してくれるものがあります。

それは、独自のマスターマインド同盟を築くことです。そうすることによって
個人的な支援ネットワークとすばらしい友情が発展するだけでなく、
普通は入手できない専門知識や蓄積された知恵を利用することが出来ます。

自分自身のマスターマインド同盟を築くためには、あなたが何かを学べそうで
グループのほかの人と強調できそうな3,4人を見つけてください。

この同盟は相互利益が目的ですから、あなたは受け取るものと
同等のものを返さなければなりません。

有望なメンバーに接触して、週に一度のミーティングからはじめてください。
メンバーがグループへの献身を示せるので、早朝のミーティングが一番いいでしょう。

テクノロジーの発達によって、直接会う必要はなくなりましたが
時には一堂に会することも大切です。

電話会議、電子コミュニケーション、ファクスが役に立ってくれるでしょう。
決められた時間に抱えている問題を議論したり、グループの意見を聞いたりするのです。

更なるバランス、満足、内なる安らぎをもって生きる方法とともに、望ましい結果を生んだ
成功の法則や人生の教訓を繰り返し議論してください。

マスターマインド同盟は、人生というゲームをはやく学べるだけでなく
楽しく遊べる手助けをしてくれます。

2009年10月13日火曜日

自分から運命を引き寄せる

最近、新聞で読んだのですが、人口の約10パーセントの人が、
宝くじに当選して引退後の資金に当てると断言しているそうです。

未来の質を、選択ではなく偶然に託している人が多すぎると思います。
それを読んで、弟が子供だったころの習慣を思い出しました。

カウンターから落ちそうなグラスを見ると、彼は駆けつけてグラスをとろうとはせずに
両手で耳をふさぎ、グラスがわれる音をきかないようにするのです。

(彼はそれから成長し、弁護士になりましたから、
ユニークな習慣はそれほどの障害とはならなかったようです)。

この逸話から得られる知恵は、単にこういうことです。
私たちは世の中の現実に対して耳目を触さなければならない。

こちらが人生に働きかけ、何かが起きるような行動をとらないと、
人生のほうから働きかけてきて、こちらが望まない結果がもたられるでしょう。 

それは、人間を何千年も支配してきた自然の法則の一つです。
これから数週間でもっと主体的になるためには、自分自身を運命の最高責任者、人生のCEO とみなしてください。
すべての有能なCEOは、「そうなるのであれば、それはわたし次第だ」ということをわかっていて、自分自身の夢を進める行動をとります。

同じように、何かを成し遂げたいのであれば、運が向いてくるのを待つのではなく、運をつかむ手段を講じるのです。

問題の解決や機会をとらえることに力を貸してくれそうな知り合いがいったら、すぐに電話をかけましょう。いいですか、あなたは弁護することもできるし、進歩することもできます。でも、その両方はできません。弁護士をしていたころ、

私はダウンタウンにある高層ビルのオフィスまで、45分かけて電車通勤していました。毎日決まって目の前に座る男性がいたのですが、私は彼を「人生のCEOになる」という規範のモデルとみなすようになりました。

ほとんどの通勤客が居眠りをしたり、とりとめのない空想にふけったりしているのに、その男性は運動をしながら45分をすごしていました。席に座ってから駅につくまで、腕のストレッチをしたり、首を回したりして、

健康を向上させる一連の運動を正確にやっていたのです。運動する時間がないとこぼす大勢の仲間入りをせずに、自分でことを選び、機会を活用していました。確かに、ちょっとばかげて見えました。

でも、自分が正しいことをしているとわかったときは、他人にどう思われようと気になりません。自分自身を人生のCEOとみなせば、自分の世界を見る目が抜本的に変わります。

乗客として人生を航海するのではなく、あなたが船の船長になるのです。そして、変化する気まぐれな潮の流れに左右されるのではなく、あなたが選んだ方向に進むのです。人生をさらにうまくコントロールしながら、心理学者のウィリアム・ジェイムズの示唆的なことばをじっくり考ええてみてください。

  「現実に対する人類共通の本能があるから、世界は本質的につねに勇者のための劇場になっている」

2009年10月12日月曜日

相手を理解し、大切にし、尊敬する

人間が一番望んでいるのが、理解され、大切にされ、尊敬されることです。
しかし、私たちが暮らしているあわだたしい日々の中では、人の話を聞くということは
、相手が話し終わるのを待つことに過ぎない、と思っている人があまりに多すぎます。


なお悪いことに、相手が話している間、私たちは話の要点を整理せずに、
自分がどう答えるかを考えている場合が多いのです。

時間をかけて相手の意見を理解すれば、
あなたは相手の言いたいことを尊重しており、
相手を一人の人間として大切に思っていることを示せます。

話してる相手の‘眼球の裏に入り込んで‘、相手の視点で世界を見るようにすれば
、相手ともっと結びつくことができて、長続きする人間関係が築けるでしょう。

耳が二つ、口が一つ与えられていることには、ちゃんとした理由があります
しゃべる二倍は聞きなさい、というわけです。聞き上手になるという礼儀をわきまえれば、もう一ついいことがあります。

 あなただけが話しているわけではなくなるので、学ぶことができますし、いつものように一方的にしゃべっているときには得られない情報が手に入るでしょう

2009年10月11日日曜日

英知を与えてくれる本を読む

私の本を読んだり、オーディオカセットを聴いてくれた人と会って、
「とても感動して、希望がわいてきましたので、生活改善の本をさらに10冊買って
全て読みました。おかげさまで、見違えるほど変身したんですよ。」

といっていただけるほどうれしいことはありません。
私は人生のリーダーシップに関する本を書いているだけでなく
そういった本の熱心な読者でもあります。私は大きな書店で
長い時間をすごし、教え導いてくれそうな最新の宝物を探します。

古本屋にもよく行って、わずか数ドルでもっとも貴重な本の何冊かを手に入れました。
はぼ、どんな本でも心を豊かにしてくれますが、やることが多すぎる世の中では
読む本を選ばなければなりません。

「英雄を描いた本」「記録された人間の思想の中で、最も気高いもの
羽含まれている本」に多くの時間を費やすことをお勧めします。

偉大な哲学者たち、たとえばエピクテトスや孔子の作品を読んで
深く心に刻み込んでください。

一日数分でもそういった作品に接すると、やがてあなたの人格は大きな影響を受けるでしょう。
トーク番組のスーパースターであるキングは、あるインタビューで、
生涯で最も悔やまれることを聞かれ、こう答えています。

「偉大な本からもっと学んでおくべきだった。」

2009年10月10日土曜日

心が元気になるマントラを唱える

もう何年も前、私は訴訟弁護士をしていました。
成功に伴う物質的な虚飾はいくらでもあったのですが、
内面的な安らぎはほとんど得られませんでした。

そんなとき、ジェームス・アレンの原因と結果の法則
という本を読んだのです。

その本には、人間の大きな精神力がわれわれの現実を方向付け
人生における幸せや、繁栄を招くことについて書いてありました

また、日常的に使う言葉や言語がもっと開けた思考経路を作り出すことに深い影響がある
とものべてありました。

私はすっかり魅了されて、知恵の書や自己啓発の本を
読みあさりました。すると、日常的なコミュニケーションで使っている言葉が
私たちの生活の質に深い影響と意義を与えていることに気づいたのです。

それがわかると、われわれが、みな一日中、心の中で交わしている
自分との対話のことも自覚するようになって、私自身に語っていることの
中身を改善しようと誓ったのです。

それを成し遂げるために、私は昔の賢人が5000年以上前に
考え付いた戦略を応用することにしました。

さまざまな意味で、それは私の人生を変えてくれたのです。
そのテクニックは単純で、心を鍛える簡単な言葉をひとつ選ぶだけです。

一日の色々異なる時間にその語句に集中すれば、
それはやがてあなたの意識を支配し始め、あなたを別の人間にしてくれます。

あなたが探しているのが内なる安らぎと平穏であれば、ヒンドゥー教のマントラとして
知られるその語句は、「私は穏やかで落ち着いて人間であることにとても感謝しています。」
になるかもしれません。

自信を持ちたいのであれば、マントラは、「私は自信と限りない勇気に
あふれていることを喜んでいます。」になるでしょう。

物質的な繁栄を求めているのであれば、「私の人生にお金と機会が
流れ込んできたことにとても感謝しています。」になるかもしれません。

職場まで歩いたり、列に並んだり、さらをあらったりする、あまり生産的でない時間を埋めるために
生活を改善してくれる強い力をこめて、小声でそっとマントラを唱えるのです。

少なくとも1日200回、4週間にわたってあなただけの語句を繰り返してください。
人生が求める安らぎ、繁栄、目的を見つけるための大きな一歩を踏み出すとき
結果は意味深いものとなるでしょう。

インドの音楽家で、宗教家のハーンはこういっています。
「魂に光を注いでくれる言葉は、どんな宝石より貴重である。」

2009年10月9日金曜日

「愛のむち」を実践する

成功した有意義な人生に見られるすばらしい特徴は、自己鍛錬です。
鍛錬すれば、やらなければいけないと思っているのになかなかやる気になれないことが
すべてできるようになります。



自己鍛錬しなければ、はっきりした目標をさだめ、
時間を有効に使い、他人に親切にし、つらい時期をのりきり、
健康を気にかけ、ポジティブな思考をすることは出来ません。

わたしは自己鍛錬の習慣を「愛のむち」とよんでいます。
というのも、自分に厳しくなることは、実はきわめて愛のこもった
行為だからです。わが身に厳格になれば、もっと慎重に人生を
送るようになります。

特定の日の流れに身を任せて漂う木の葉のように人生に対処するのではなく
自分の思うままに生きることが出来ます。

私がセミナーで教えているように、自分に厳しくなればなるほど、
人生はずっと快適になります。

結局のところ、人生の質は、選択と決断のしつによって決まるのです。
その範囲は、あなたが選んだ職業から、あなたが読む本、朝おきる時間、
一日の中で考え事をする時間にいたるまで、多岐にわたっています。

正しいと思っている選択をすることでつねに意志の力を示せば、
人生を再びコントロールできるようになります。

有能で、存分に力を発揮できる人々は、一番都合が良くて
楽なことに時間を費やしたりしません。

彼らは、心の声に耳を傾け、賢いことをする勇気を持っています。
そういった習慣を身につけることによって、すばらしい人物になるのです。

19世紀の生物学者のヘンリーはこう書いています。

「あらゆる教育の中でもっとも大切な成果は、
好むと好まないにかかわらず、やるべきときにやらなければならないことをする
能力を身につけることだろう。」

そして、アリストテレスは、この英知についてさらに違う表現をしています。

「何かをすることを学ぶとき、われわれは実際にそれをすることで学ぶ。
たとえば人は建てることで建築者になり、ハーブを奏でることでハーブ奏者となる。

おなじように、われわれは正しい行為をすることによって
正しい人間になり、自らを律することによって自制心が身につき、
勇気ある行動をとることによって勇敢になる。」

2009年10月8日木曜日

弱点を自覚する

自分の弱点を知らなければ、それを克服することはできません。
ネガティブな習慣をなくす第一歩は、それを知ることです。

変えたいと思っている振る舞いを自覚すれば、
もっと役立つ振る舞いにすんなりと変えることができるでしょう。

作家として、私はテレビやラジオのトーク番組からたびたび声がかかります。
そういった番組に出演し始めた当初私はごく自然にふるまっていると思っていました。

司会者と会い、私の洞察を分かち合い、
電話をかけてきた人たちと私の著書に書いてある
アイディアについて話すことを楽しんでいました。

自分の声をテープに録音し、後で聞いたとき初めて、
それまで気づかなかったことを自覚したのです。

私はあまりに早口すぎました。実際、あまりに早口すぎて伝えたい要点が、
視聴者や聴取者になだれのように投げかける言葉の中に埋もれてしまっていることがわかりました。

自分の弱点を自覚することは、それを克服する第一歩でした。
私は、お気に入りに書店に行って、効果的なコミュニケーションに関する本を5冊買いました。

さらに、世界の一流講演者のスピーチが録音されている
オーディオカセットもひとそろい注文しました。

全国講演者協会にも入りました。
最後に、何かを教えてくれそうなメディアのパーソナリティたちに電話をかけて、
簡単なランチに招待したのです。

全員が快く応じてくれました。それから数週間、
テレビやラジオでの話し方を必死に勉強したおかげで、
もっと効果的にメッセージを伝えることができるようになりました。

そのうえ、弱点を自覚すれば、
つまり弱点に注意を払えばより多くの解決策が見つかることもわかりました。

たとえば、コミュニケーションをとりやすくするためには
ゆっくり話す必要があるとわかったとたん、
そのテーマに関するセミナーの新聞広告に気づきはじめたのです。

書店の棚にふさわしい本がならんでいることにも気づき
コーチしてくれる人たちを見つけることができました。

ですから、この先数週間、あなたの弱点についてゆっくり考え、
それらを、あなたの生き方に豊かさとエネルギーをもたらす力に変えるという誓いを立ててください。

2009年10月7日水曜日

問題をリストアップする

「問題をきちんと述べられれば、半分は解決したようなものだ。」
発明家のチャールズはそういいました。

一枚の紙を取り出し、抱えている問題をひとつ残らず書き出せばきっと
何か特別なことが起こります。

それは、何週間もあなたを悩ませていたことを親友に打ち明けたときに感じる安堵に
非常によく似ています。どういうわけか、両肩の重荷が取れるのです。

気分が軽くなり、穏やかで自由な感じになります。
私たちの心は、私たちの親友になれると同時に最悪の敵にもなれることがわかりました。

抱えている問題についてぐずぐず考えていると他の事は
ほとんど考えていないことに気づくでしょう。

その点に関して、心は実に不思議な生き物です。
覚えていてもらいたいことを忘れるくせに、忘れてもらいたいことは覚えています。

私のセミナーに参加する人の中には
15年前にされたことにいまだに腹を立てている人や、
先月、失礼な店員に言われたことにまだ悩んでいる人がいます。

問題混乱が生み出しがちな精神的混乱を
解き放つためにすべての心配事を紙に書き出すのです。

そうすれば、もはや心配事で悩んだり貴重なエネルギーを減らしたり
することはなくなるでしょう。このシンプルな作業によって、
問題を客観的な目で眺め、整然とした、計画性の高い手順で取り組むこともできるようになります。

このテクニックを使って成功した多くの人の中には
マーシャル・アーツの達人であるブルース・リーやウィンストン・チャーチルがいます。

チャーチルはかつてこういいました。「私を悩ませている6つのことを書き出すと役に立つ。
そう、そのうち二つは消えてなくなる。

他の二つはまったくお手上げだから心配しても始まらない。後の二つは何とかなるだろう。」

2009年10月6日火曜日

あやまちから得た恩恵を書き出す

過去のあやまちに関して自分自身を厳しくせめて、何日も無駄にしてしまうことがよくあります。
失敗した人間関係を分析したり、間違ったすべてのことをいつまでも悩んだりします。

あるいは、高くついてしまった仕事上の判断について悔やみ、
正しくやれたかもしれないことをくよくよ考え続けます。

これを最後に、自分に厳しくなるのはやめてください。
あなたは人間で人間は過ちを犯すようにできているのです。

同じ失敗を繰り返さず、過去から学べるだけの判断力を持っている限り
正しい方向に進むことができます。それらを受け入れ、前進してください。

マークはこう書いています。「われわれは注意深くなって、
ひとつの経験に含まれている知恵だけを取り出すべきだ。

そして、そこでやめる。そうでないと、ストーブの暑いふたの上に座った猫になってしまう。
猫は二度とストーブの暑いふたの上に座らなくなるだろう。

それはそれでかまわないのだが、
冷たいふたの上にも二度と座らなくなってしまう。」

誰もが過ちを犯し、それは成長と進歩に欠かせないということがわかると
開放された気分になります。

完璧である必要がなくなり、
人生をもっと健全な目で見られるようになるのです。

山の清流がうっそうとした森を力強く、
でも優雅に流れていくように、私たちは人生を流れていくことができるようになります。

やがて、自分の本質に満足できるようになるでしょう。

悟りと英知のレベルをさらに高めるすばらしい方法のひとつは
日誌の左ページに、あなたが人生で犯した十のもっとも大きなあやまちを書き出すことです。

そして、右ページには、それぞれすべてのあやまちから学んだ教訓
いわゆる失敗の結果として人生にもたらされた恩恵を書き出してください。

過去のあやまちがなければ、あなたの人生は今ほど豊かで生き生きとしていない
ことにすぐに気づくでしょう。

ですから、自分自身にもっと優しくなり、人生をあるがままに見てください。
人生とは、自己発見、成長、生涯学習の道なのです。

2009年10月5日月曜日

ヒーローリストを作る

ジョン・グアーレの戯曲「あなたまで6人」のなかで、登場人物のウイザが娘のテスと
会話をしているときに、次のような洞察を述べるシーンがあります。

どこかで読んだんだけど、地球にいる全ての人間は
たった六人で隔てられているんですって。「六人の隔たり」。
知人の知人という連鎖をたどっていくと、私たちと地球にいるほかの全員
のあいだには、それだけの隔たりしかないのよ。

アメリカ合衆国の大統領とも。ベニスの今度らの船頭とも。
誰だっていいの。私たちがそんなに近い存在だなんて、
なんだか元気がでてくるわね。

だって、正しい6人を見つけるだけで、
結びついてしまうんだから。

全ての人が新しいドアで、違う世界につながっているって言うのは
とても深遠な考えね。わたしとこの地球上にいるほかの全員との間には
6人の隔たりがある。

でも、その6人を見つけるのが難しいのよ。

ウイザの言うとおりです。あなたと私が、この地球上にいるほかの人たちから
せいぜい6人で隔てられていると考えると、何か深遠なものを感じます。

ウイザが言っている難しい問題、あなたとあなたがたどり着きたい
人物を結び付けてくれる正しい六人を見つけ出すことに関しても、
まさにその通りです。

私は、「ヒーローリスト」とよんでいるものを作ってみました。
死ぬまでに是非あってみたい100人の男女のリストです。

「引き寄せの法則」によれば、私たちは心を集中しているものを
引き寄せるそうですから、この「ヒーローリスト」は、私がもっとも尊敬している人々と
結びつく手助けをしてくれるでしょう。

「6次の隔たり」の法則のおかげで正しい人々の
連鎖を見つけることが出来、会いたい人に会えたことは一度ならずあります。

いつも驚くのですが、私のリストに乗っている人たち、
有名人、ビジネス・リーダー、プロの講演者などと、
しょっちゅう空港ですれちがったり、同じ会場でスピーチしたり
たまたま同じ店でランチを取ったりします。

ヒーローを書き出すという行為そのものが自覚を促して
彼らが近くに来ると、そっと教えてくれるのかもしれません。

2009年10月4日日曜日

一番なりたい人物のようにふるまう

ある研究によれば、行動は思想に影響を与えるそうです。うなだれ、
猫背になって、自信をなくした人のまねをしていると、やがてあなたは自信をなくし始めます。

それにひきかえ、ほほえみ、声を上げて笑い、頭を上げてまっすぐに
立っていれば、最初はあまりいい気分でなかったとしても、すぐにずっといい気分になってる
自分に気づくことでしょう。

この情報を利用すれば、うまくいくまで、そのふりをすることができます。
ことばをかえれば、なりたい人物のふりをすることが出来るわけです。

きわめて情熱的な人物のように、
あるいは自信満々の人のように常にふるまっていれば、
やがてそういった人たちの態度が身につくでしょう。

一番なりたい人物のようにふるまうテクニックの力は、
スタンフォード大学の心理学者チームの研究によって実証されています。

彼らは、情緒が安定している学生たちを無作為に
二つのグループに分けて、刑務所と同じ環境のもとにおきました。

第一グループは、看守としてふるまうように指示され、
第二グループは被収容者のまねをするように言われたのです。

この実験によって、グループのメンバーの行動があまりに劇的な
影響を受けてしまったので、心理学者たちはわずか6日で実験を中止せざる
をえなくなりました。

被収容者たちはひどく落ち込んでヒステリックになり、
泣き喚く発作に襲われる一方で、看守たちは残酷で冷淡な態度
を取りはじめたのです。

この実験が立証しているように、何かのふりをするテクニックは、
行動を修正し、なりたいと思っている人物に変身するためには、きわめて効果的な方法です。

2009年10月3日土曜日

今以上に自分の価値を高める

今の新しい経済の中では、以下に勤勉に働くかではなく、周りの世界に
どれだけ価値を付加できるかによって報酬が決まります。

よく考えてみてください。いま、20ドルの時給をもらっているなら、
その額は、60分間デスクについていたからではなく、その60分の間に
はっきりそれと分かる20ドル分の価値をふかしたから支払われるのです。

つまり、あなたが受け取る金銭の報酬は、
何時間働くかではなく、どれだけの価値を付加できるかによって
決まるということです。

だから、脳外科医のほうがマクドナルドの店員よりも
報酬がいいのです。脳外科医のほうがすばらしい人間なのでしょうか。

必ずしも、そんなことはありません。
脳外科医のほうが勤勉に働きますか。

おそらく、そんなことはないでしょう。
脳外科医のほうが頭がいいですか。それは誰にも分かりません。

でも、ひとつだけはっきりしていることがあります。
脳外科医のほうがマクドナルドの店員よりもはるかに多くの専門知識があり、
特定のノウハウを持っています。

脳外科医と同じことが出来る人は極めて少なく、
その結果、脳外科医のほうがマーケットではるかの高い価値を認められているのです。

ですから、脳外科医には、ハンバーガーを焼いている人
の数十倍の報酬を得ています。

金銭は文字どうり、それぞれの人間が
全体として世の中にどれくらいの価値を付加しているかのシンボルになります。

仕事をしてもっといい報酬を得るためには、世の中にもっと価値を
付加しなければなりません。世の中に価値をあたえはじめる最善の方法は
もっと価値ある人間になることです。

他の誰にもない技術を身につけてください。
他の誰も読んでいない本を読んでください。他の誰も考えてないことを考えてください。

つまり、言葉を変えると、今のあなたのままでは、
ほしいもの全ては手に入らないでしょう。

人生にさらに多くを求めるのであれば、
あなたの人生の中で今以上の人間になる必要があります。

2009年10月2日金曜日

自分の仕事にもっと高い価値を見いだす

私のお気に入りの雑誌のひとつに「ファストカンパニー(伸びる企業)」という
ビジネス誌があります。ビジネスの新しい世界に、さわやかで人間的な風を送り込んでいます。

最近の号では、ゼロックス社パロアルト研究所の所長である
ジョンが考えさせられることを言っていました。

「今日のリーダーシップの仕事は、ただ金を稼ぐだけでなく
意味を作り出すことだ。」

かつて、ほとんどの人は、何とか暮らしていけるだけの仕事に就ければ満足していました。
でも、今の私たちは、仕事にもっと多くのものをのぞみます。

満足、クリエイティブなやりがい、成長、喜び、自分自身よりもっと
重要なもののために生きているという実感を求めているのです。

ひとことでいえば、私たちは意味を探しています。

仕事の中にもっと高い意味を見つけるもっとも最善の方法のひとつは
クリエイティブな質問をするテクニックを使って、あなたの仕事が
周りの世界に与えているインパクトを知ることです。

たとえば、次のようなことを自問してください。

わが社が提供している最品とサービスは、
最終的に誰のためなんだろう。

私の日々の努力は、どんな変化をもたらすのだろう。

そういったことを自問すれば、
今携わっているあなたの仕事とあなたが触れ合う
さまざまな人の人生が結びついていることに気づくようになるでしょう。

あなたが教師なら、職場でのおびただしい変化だけに注目するのは止めて
毎日教室に入るたびに若い心を育てることが出来るという恩恵にあずかっていることを
思い出してください。

そこにはあなたを頼りにしている子どもたちと家族がいるのです。

あなたがファイナンシャルアドバイザーなら
あなたのサービスは人々の早期退職、念願の家作り、
夢の実現を手伝っていることを忘れないでください。

あなたが保険の専門家なら、人々の暮らしに安定をもたらし
いざというときに手助けをしていることを思い出してください。

あなたが小売定員なら、あなたの仕事がいかに人々に奉仕し、
商品がいかにかれらの暮らしに喜びを提供しているかを考えてください。

あなたの仕事が持っている付加価値とあなたの貢献に心を集中すれば
満足とモチベーションのレベルが飛躍的に上がるでしょう。

他の人の人生を向上させたいという願いほど、
人間の精神を高揚させるものはありません。

ガンジーはそのことを知っていました。
マンデラも知っていました。
マザーテレサも知っていました。

私がお勧めしているちょっとした意識改革で
あなたの生活にまったく新たな喜びがもたらされるでしょう。

2009年10月1日木曜日

仕事を愛する

長く幸せな人生を送るための時代を超えた秘訣のひとつは
自分の仕事を愛することです。歴史上もっとも満ち足りた人々の
人生に見られるすばらしい特徴は、彼らの全員が生活をするための手段を
愛していたことです。

百人のクリエイティブな人々にインタビューした心理学者の
シュタイナーは、彼らにはひとつの共通点があることに気づきました。

仕事に対して激しい情熱を燃やしていたのです。
仕事に費やしている日々が、働きがいがあって、知的なチャレンジで
楽しいものであるならば、世界中の温泉リゾートに行くより、
あなたの精神を高揚させ、心を魅了してくれるでしょう。

エジソンは、蓄音機、白熱電球、マイクロフォンから
映画にいたるまで、生涯で1913の特許を獲得しました。

その彼が、人生の最後に、自分の輝かしい記録
についてこういっています。

「人生において、私は1日たりとも労働などしたことがない。
なにをしても、楽しくて仕方なかったのだから。」

仕事を愛すれば、人生でもう一日たりとも
労働をする必要がないことが分かります。

あなたの仕事は遊びになり、
時間は瞬く間に過ぎてしまうでしょう。

小説家のジェイムスはこう書いています。

生活の技の達人は、仕事と遊び、
労働と余暇、情報とレクリエーション、
心と体、人生と宗教絵を、あまりはっきり区別していない。

ほとんど区別がつかないのだ。

何をするにせよ、彼はすばらしいビジョン
を追いかけているだけで、仕事をしているのか遊んでいるのかの
判断は他人に任せている

本人にしてみれば、
いつも両方をしているのだ。