2009年10月28日水曜日

お金を使うときに感謝する

ロンドンへ行ったら、フォイルズ書店をたずねてみてください。
街でいちばん古い書店のひとつです。
わたしは世界中の書店を訪れていますが、この書店のほこりっぴ棚をゆっくりながめているときほど、珠玉の作品を発見できる機会はありません。
わたし自身が自己啓発の本の熱心な読者であるので、たいていそういった関係の棚に足がむいてしまします。

いつも探すのは、生活の技に関するあらたな洞察を与えてくれて、わたしの人生の質を向上させてくれる、あまり知られていない本です。

二、三年前、わたしは『Bring Out the Magic in Your Mind(あなたの心の魔法を花ひらかせる)』
という本を見つけました。
ほぼ三十年前、”世界最高の心のマジシャン”として知られていた、アル・コーランという男性が書いたものです。
「富の秘密」という章には、つぎのように書いてあります。
「お金を使うときは、つねに感謝することを忘れないでください。これに触れるすべての人びとに幸あれとたのみ、飢えた人びとには食べ物を、裸の人びとには服をもたらし、自分の手もとには百万倍になってもどってきなさいと命じるのです。あまり軽く考えないでください。わたしはまじめにいっているのです」

これから二、三日、アル・コーランの忠告にしたがって、どうなるか見てみてはいかがですか? 食料品を買うとき、その食料をあなたのもとへもたらしてくれたすべての人びとに黙って感謝するのです。
食料を育ててくれた農家の人たち、運んでくれた人たち、仕入れてくれた店の人たちに。

子どもの教育費を小切手で払うとき、毎日、子どもたちの心を形成するために努力しているすべての教員たち、それを可能にしてくれているほかの全員に、心のなかで感謝しましょう。

コンビニエンス・ストアで数枚の紙幣を出して雑誌を買うとき、カウンターの奥で働いている店員に感謝し、そのお金がその人の人生の質を高めてくれることを願うのです。
時代を超えた真実は、「与える手は、受けとる手でもある」といっています。