2009年10月16日金曜日

失敗する勇気をもつ

過去にこだわるたびに、あなたは未来から盗んでいることになります。
いろいろやっかいな問題に心の焦点をあわせるたびに、解決策を見つけることから遠ざかっているのです。
起きてほしくなかったことをあれこれ考えていると、起きてほしいことが生活に入りこむ余地をせばめてしまいます。

「あなたは、あなたが一日中考えているような人間になる」というのが時代を超えた真実であることを考えると、もういちど繰り返したいのでないかぎり、過去の出来事や失敗をくよくよ心配しても意味がありません。

そうではなく、過去から学んだ教訓を生かして、まったくあらたなレベルの認識と悟りを手に入れてください。

人生最大の失敗は、人生最大の好機になるのです。
古代ギリシアの三大悲劇詩人のひとりであるエウリビデスは、こういっています。
「最大の不運のなかに、しあわせが生まれる最高のチャンスがある」

どうして自分だけが、と思えるくらい不公平な困難に苦しんだのであれば、あなたはその試練をとおして得た英知が必要になる、もっと大きな目的をはたす準備ができているのかもしれません。
そういいた人生の教訓を、将来の成長に役立てましょう。
しあわせな人たちも、不幸な人たちとおなじくらいの逆境を体験している場合が多いのです。
彼らは他の人よりきわだっているのは、記憶をうまく整理して、生活を向上させられるだけの分別をもっているからです。

あなたがほかの人より失敗が多いのであれば、他人より申し分のない人生を送れるチャンスが十分にある、ということを理解してください。
他人より危ない橋をわたり、あえてさらなる危険に立ち向かう人物は、当然、失敗もそれだけ多くなります。

でも、わたしとしては、まったくなにもしないよりは、失敗してもいいからなにかをする勇気をもちたいと思います。
残る人生の日々、居心地がよく、安全で、平凡な暮らしを送るよりは、人間としての自分の限界をひろげ、一見したところ不可能に思えることを可能にするほうがずっと好きです。
それこそ、真の成功の本質でしょう。

ギリシアの歴史家、ヘロドトスが賢くもいっているように、「起こるかもしれないことを恐れてびくびくしながら無関心でいるより、半分はよくない結果に終わっても、いさきよく大胆になって危険を冒すほうがいい」のです。

あるいは、奴隷から身を起こした黒人指導者、ブッカー・T・ワシントンはこういっています。

「成功とは、人生において得た地位によって測るのではなく、成功するために乗り越えた障害によって測るべきことを学んだ」