宝くじに当選して引退後の資金に当てると断言しているそうです。
未来の質を、選択ではなく偶然に託している人が多すぎると思います。
それを読んで、弟が子供だったころの習慣を思い出しました。
カウンターから落ちそうなグラスを見ると、彼は駆けつけてグラスをとろうとはせずに、
両手で耳をふさぎ、グラスがわれる音をきかないようにするのです。
(彼はそれから成長し、弁護士になりましたから、
ユニークな習慣はそれほどの障害とはならなかったようです)。
この逸話から得られる知恵は、単にこういうことです。
私たちは世の中の現実に対して耳目を触さなければならない。
こちらが人生に働きかけ、何かが起きるような行動をとらないと、
人生のほうから働きかけてきて、こちらが望まない結果がもたられるでしょう。
それは、人間を何千年も支配してきた自然の法則の一つです。
これから数週間でもっと主体的になるためには、自分自身を運命の最高責任者、人生のCEO とみなしてください。
すべての有能なCEOは、「そうなるのであれば、それはわたし次第だ」ということをわかっていて、自分自身の夢を進める行動をとります。
同じように、何かを成し遂げたいのであれば、運が向いてくるのを待つのではなく、運をつかむ手段を講じるのです。
問題の解決や機会をとらえることに力を貸してくれそうな知り合いがいったら、すぐに電話をかけましょう。いいですか、あなたは弁護することもできるし、進歩することもできます。でも、その両方はできません。弁護士をしていたころ、
私はダウンタウンにある高層ビルのオフィスまで、45分かけて電車通勤していました。毎日決まって目の前に座る男性がいたのですが、私は彼を「人生のCEOになる」という規範のモデルとみなすようになりました。
ほとんどの通勤客が居眠りをしたり、とりとめのない空想にふけったりしているのに、その男性は運動をしながら45分をすごしていました。席に座ってから駅につくまで、腕のストレッチをしたり、首を回したりして、
健康を向上させる一連の運動を正確にやっていたのです。運動する時間がないとこぼす大勢の仲間入りをせずに、自分でことを選び、機会を活用していました。確かに、ちょっとばかげて見えました。
でも、自分が正しいことをしているとわかったときは、他人にどう思われようと気になりません。自分自身を人生のCEOとみなせば、自分の世界を見る目が抜本的に変わります。
乗客として人生を航海するのではなく、あなたが船の船長になるのです。そして、変化する気まぐれな潮の流れに左右されるのではなく、あなたが選んだ方向に進むのです。人生をさらにうまくコントロールしながら、心理学者のウィリアム・ジェイムズの示唆的なことばをじっくり考ええてみてください。
「現実に対する人類共通の本能があるから、世界は本質的につねに勇者のための劇場になっている」